第一章「翳」

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ー青龍門跡地ー 真っ暗な青龍門跡地 人も動物もおらず 門の周りは都と空気が違った 「いつも思うんですけど、何でこんな所見回りしなくちゃいけないんですか?」 総司が不意に口にした 「倒幕派がたまって、良からぬ事をやろうとしてたらマズいからじゃないの?」 山南はぼんやり門を見つめながら答える 「ん?」 山南は門の跡地のちょうど真ん中に人影を見つけた 「沖田君、あれ!!誰かいる…」 提灯の灯りを人影の方へ向ける 人影は何やらしゃがみこみ地面に何かしているように見えた 「そこで何をやっているのですか?」 総司はおもむろに人影に近付き声をかけた
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