崩壊

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 何処をどんな風に走ったかわからないが気が付いたら光は自分の家の前にいた。  二階の屋根に届くくらいの木をよじ登り窓から自分の部屋に入った。  ベットに倒れ込んで布団にくるまった。  その途端に思い出したかのように突然体が震え上がった。  心臓が不規則に動いて嫌な汗がじんわりと出てきているのがわかった。  腹を裂かれた友人、それを食べているクラスメート、すべてが日常から離れ過ぎて頭が対処しきれない。  ただ一つわかっているのは明日学校が大変になっている事だけだった。
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