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テレビ番組の制作会社でバイトしていたときの話。
その会社に入る前、仕事中に死んだ人がいるって噂を聞いたんだけど普段はタブーで絶対教えてくれなかった。
で、結局会社を辞めることになっ送別会を開いてくれたときにようやく話してくれた…
当時もたいした仕事が取れなくてパッとしなかったんだけどその事件があった年は社長が投資でハマって会社の金とか使い込んだらしく会社が潰れる状況だったらしい。
2ヶ月くらいまともな仕事がなし。
そんな中営業の人がやっと取ってこれたのが「雪山の観測ビデオ」の仕事。
普段だったらそういうのは予算もかかるし、ギャラ払って専門チーム呼ばなきゃいけないから当然断る。
ノウハウとかないしね。
でもそのときはどうしても現金が欲しかったので受けちゃったんだって。
みんな会社が潰れるかもって必死だったから学生時代に山岳部だった「Y田さん」と「M岡さん」が「大丈夫ですよ、冬のアルプスにだって登ったことあるんだから」と言って社長にOKを出させてろくに準備もせずに現地に入った。
でも山に入った予定の日から現地の天気は最悪で、連絡もとれない。
返ってくる連絡は途絶えたまま。
当然大騒ぎになって警察に連絡したり現地まで行って探索したりして依頼したとき、急に東京のオフィスに「M岡さん」だけが帰ってきたと連絡があったらしい。
当然「Y田さんは?」って聞いたらしいけどM岡さんは要領を得ない。
っていうか何か様子がおかしくて病院に連れていったらしい。
そのときいた先輩が「M岡さん」病院連れていって帰ってきたとき、服とかいろいろ預かったものの中に撮影済みのビデオテープを見つけて数人で会社のモニターで見たんだって。内容は………
M岡
「今、XXX山脈のどこかの山小屋にいます。もう4日もここにいることになります。私はXX制作のM岡と言います。バディのY田はここに着くまでに怪我で昨日亡くなりました。
おかしなことが起きています……
私は昨日Y田をこの
今も入院している…小屋の外に埋葬しました。
ところが今朝浅い眠りから覚めると、隣にY田の死体がありました。
昨日埋めたはずなのに……
今横にいるのです。私はまた埋めに行きました」
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