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立ち上がり教室を出ていこうとする竜哉。
そんな竜哉の腕を思わず掴んだ。
掴まれた腕を見て、それから私に目線を移してきた。
「…なんか怒ってる?私、なんかした?」
恐る恐る竜哉を見上げる。
「分かんないんだ」
言いながら私の頬に手を伸ばす。
ビクッと反射的に身を縮め目を瞑る。
「ほら…ね。やっぱり」
頬には触れる感触はなく、かわりに呆れた感じの竜哉の声がもれた。
何が「やっぱり」なのか分からず竜哉を見る。
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