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教室の前まできて深呼吸。
竜哉、来てるかな?
なんて話しかけたらいいのかな?
ドキドキしながら教室に入った。
あれ?
残念ながら竜哉の姿はまだなくて
一気にテンション下がりまくり。
思わず漏れるため息と共にとりあえず自分の席に向かった。
「おはよう、由宇ちゃん♪」
嫌なテンションでなぜか「ちゃん」付け。
「おはよう」
そんな奈津美に引き気味で返す。
奈津美はニヤニヤしながら私の前の席に勝手に座った。
嫌な笑い方だと思った。
昨日、竜哉とのことをメールで報告したら
速攻、電話がかかってきた……
かなり喜んでくれたのは良かったんだけど
私がすごく照れて
その反応が楽しくてならないみたいだった。
「木村、まだ来ないのかな?」
そわそわしながら廊下の方に目をやる。
私も気にはなるが奈津美にからかわれることが目に見えていたから複雑だった。
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