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逃げる場所は決まっていた。
「奈津美~」
迷うことなくまっすぐ向かう。
奈津美は自分の席から私達の様子を見ていて
泣きつく私を笑いながら迎えてくれた。
でも何故か奈津美も楽しそうに笑っていて
ここに来たのは間違えじゃないかと思ってしまった。
「奈津美~」
情けない声を出す私に奈津美は子供をあやすように私の頭を撫でた。
「どうしたの?」
一応、話を聞いてくれるみたいだった。
でも楽しんでるようにしか見えなくて
言うのを少しためらった。
でも他に言うとこもなく諦めて話すことにした。
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