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「アホになる薬?」
「そうです。博士。」
「どうしてまた、そんな薬を作ったんだね。」
「いいですか?博士。我々がいる世界には、頭のいい人間ばかりです。でも、考えてもみて下さい。その人間達が、みんなアホになったとしたら?博士!研究は全て我々が独占出来るのです!」
「なるほど。君らしいアイデアだ。だが、無関係の人々に害をもたらすのではないのか?そのアホになる薬は?」
「いえ、その心配はありません。この薬は、頭のいい人間にしか効かないようになっています。頭のいい人間がこの薬を飲み、3時間経つとアホになるんです。さらに、その3時間経った時点でもう一度服用させれば、さらに3時間後には、もっとアホになるんですよ!これを繰り返せば、服用者は本物のアホになるんです!」
「なんて恐ろしい薬なんだ……。で?実際に誰かに試してみたのかね?」
「ふっふっふっ!もちろんですよ。は・か・せ!」
「ま、まさか!?」
「おっと!もうそろそろ被験者が薬を服用してから3時間が経ちますね。」
「なに!?」
「3・2・1・0!」
「………。」
「………。」
「何ともないぞ?」
「おかしいですね?どうして、僕はアホにならないんだ?」
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