ザンふぁら篇  赤ク燃ユル炎ハ 水ニ守ラレテ

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白い煙が晴れ、誰かがそこに立っていた。 「誰だ!!」 ペシミストが叫ぶ。 「よんだぁ~?」 ズルッ!! 柚希がこけた。 胡蝶は相変わらずにこにこして見ていて… 「あら、可愛い♪」 煙が晴れたそこに立っていたのは、 赤黒い少しボサボサのショートヘアにくりくりな目。 白い着物、赤みがかる黒の袴。 大きな数珠を肩にかけ…、 そしてなにより、身長が… 「俺と変わんねぇえ!!(≧Д≦)」 「"俺"?…ユズキって男?」 「あぁそうだ…って違う!今はそうじゃなくってお前!!」 柚希は現れた小さな少年を指差した。 「おれを呼んだのは……君?」 彼(?)はスッとペシミストを指差す。 「え~っと…君は誰?」 少年は満面の笑みで答える。 「おれはザン!ザン・ウィル・シー!地獄の番人だっ♪」 何かかっこよく決めているが何気無くショボい… ……ん?ザン…地獄の番人…? さっきどっかで聞いた気が…… 「……う~ん………」 ザンが名乗ってから、ちょっと考え込むペシミスト。 「そこの二人…は違う…ね。魔力無いし…そっちの髪長いひとは魔力でない力だし」 ん?俺と胡蝶の事か? ……俺は霊感とか全然ねぇから分かるけど…胡蝶はなんか力あるってのか…? 「あっ!」 「やっぱり君…だよね?」 「うん、忘れてたけど、さっき呼び出したんだった!」 えへへと笑って誤魔化すペシミスト。image=40050408.jpg
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