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復帰した私は、また彼女についた。
初めは、約束通り無理・無茶をしなかった。
彼女にかかりきりになることもなく、適度に離れては、別の友人と雑談を交わしたり、趣味のサークルを覗いたりしていた。
彼に教えてもらったゲームを、楽しんだりもした。
しかし、当然ながら、それは長くは続かなかった。
彼女と過ごす時間は次第に長くなり、生活の中心が彼女との会話になっていった。
睡眠も体調も、省みることが難しくなっていた。
理性は、警鐘を鳴らし続けた。
わかっていた。頭では。
しかし、その警鐘すらも、かき消されて小さくなっていった。
きちんと眠らない。
食事もしない。しないというより、できない。
家族との会話すらも、犠牲にした。
エスカレートは、止まらなかった。
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