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時々は、友達が様子を見て警告をしてくれた。
「共依存が悪さしてるよ」
その時は、ハッとして、慌てて離れる。
しかし、すぐにまた戻ってしまう。
友達から、強制的に休息を指示されることもあった。
しかし、やはりゆるゆると、戻ってしまう。
まずい、やばい。
理性は、言う。
けれどそれは、私の暴走を抑制するほどの力を持たない。
引きずられる私を、止めることができない。
私の嘘は続いた。
「大丈夫だよ」
そして、笑顔を見せる。
他の友人たちは、口を開けば心配の言葉をかけてくれた。
私が何をしているのかも、わからないで。
それでも、心配してくれた。
けれど、私はその全てを裏切った。
裏切り続けた。
何もかもを、彼女へ注いだ。
気付けば、友人たちとの楽しかった雑談も、趣味も、犠牲にしていた。
唯一優先したものは、婚約者と、親友。
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