裏切りの自覚

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来客に関して、特に何も手伝うこともできなかった私は、また自室へ戻った。 とりあえず、他にやることも見つからず、携帯を手にした。 彼女の様子を見に行けば、今日はいないらしい。 友達はといえば、やはり不安定のままではあるが、サークルへいた。 友達の精神状態が少々心配ではあったが、そのまま他のメンバーと雑談などを交わした。 しかし、友達の状態は決して楽観視できるものではないらしく、サークル主催者としては目に余る言動が目立ってきた。 クライアントへの影響を危惧した私は、友達を呼び出して、注意を行った。 聞けば、不眠に陥ったため、自分の行動を上手く制御できないらしい。 所謂ナチュラルハイという状態かと思われた。 相当にストレスを感じていると、容易に推測できた。 それでも、クライアントとして在籍しているサークルメンバーからの信用をこれ以上失墜させることは、何としても避けなければならない。 私は、ストレスの発散なら別の形で行ってくれと友達へ言った。
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