音楽

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可愛い女の子のように 素直になんか泣けない 涙を見せることは ずるいこと いやなオンナにはなりたくない、と いつも気ばっかはってたっけ 優しくしないで 優しくされると張った気が弛んでしまう どうせならもっとひどい言葉をぶつけてほしい そのほうが意地をはれるわ   でも… なんでかな? 音楽を聴くと 涙がこぼれる 泣くつもりなんかないのに   あたしは強いから 一人でも大丈夫 なのに音符のひとつひとつ   歌詞の一言一言が あたしの固まった心をほぐす まるで心を歌っているようだ 切なさがメロディーになっているようだ あなたを想う気持ちが音楽となる ならば 一人きりのときくらい 素直に泣いてもいいだろうか 困らせる相手はそばにいない 音楽が一緒にないてくれる そのメロディに心を委ね この涙がかわくまで…
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