夕方

2/2
前へ
/14ページ
次へ
ん~!っとノビをして ピョンは目が覚めました。 そしてビックリしました。 自分が眠ってしまっていた事、 もう夕方になっている事、 かめかめを ほったらかしてしまった! すると かめかめは ピョンの隣で うたた寝していました。 かめかめはピョンが目覚めた事に すぐに気がついて自分も起きました。 ピョンは言いました。 「ごめんね かけっこの途中で眠っちゃった。 でも まさか夕方まで 眠ってしまうなんて ごめんね暇だったでしょう」 すると かめかめは 吹き出して笑いました。 「暇じゃなかったよ お日さまが動いて ピョンの寝床が ひなたになるから ピョン起こそうとしても起きないんだ。 ほっとくと熱中症になるし 僕が一生懸命 陰へ陰へとピョンを押したんだよ。 それでもピョンは寝てたょ」 と言って大笑いしました。 ピョンは ちょっと恥ずかしそうに 「そっか だから とっても気持ち良く眠れたんだね」 と言いました。 かめかめの優しさに 幸せな気持ちになりま した。 かめかめが言います。 「それよりピョン、 そのままじゃダメだよ こっちへ おいで」 「なぁに?」 木の幹が少し剥がされ ていました。 かめかめは剥がされた幹を さらに噛み 削りました。 「ピョン、水を飲まないと お家まで帰る前に倒れちゃうよ」 木から水がこぼれています。 「ありがとう かめかめ!」 ピョンは たっくさん お水を飲みました。 ピョンが お水を飲むのを見ながら かめかめが話してくれます。 「この間 森で熊さんの クマクマに会ったんだ。 クマクマが木を かじっているから 美味しいのかい?と聞くと 水を飲んでるんだと教えてくれたのさ。 だけど クマクマは やっぱり いつも賢いね。 尊敬しちゃうよ。 水場まで行かなくても 水が飲めるからと言って あまり幹を剥ぎ取りすぎると 木が枯れてしまうんだって! だから 今日は特別だよピョン」 ピョンは言いました。 「かめかめ、ありがとう、 木さん、ありがとう 痛かったかなぁ、 ごめんなさい」
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加