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「んじゃ桜蘭高校ホスト部みたいになって女子の皆さん侍らそう、ちょうど寝屋川くんキングだし!」
「何で俺が女の機嫌取って接客せにゃならんの」
まっ!嫌みな子!
どうせボクチンの発想は童貞ですよ!ええ!
「…つか真昼今までに彼女とか居なかった?」
インテリなメガネをキラッと反射させてみっちゃんが言う。
相変わらず鋭い視線を向けられると、ヒヤッとなる。俺はつい視線を手元のメロンソーダに遣った。
キングもその話題には興味持ったみたいで、気だるげな、それでいて艶っぽい幅の広い二重の目を俺に向けた。
「…居ません。ついでに恋したこともないですけん」
「なぜに方言」
「母ちゃん広島出身!」
「うーわどうでもいいー!」
「ならばみっちゃんは居るのかい!?彼女とゆう未知なる生物!」
「今は居ないけど」
「前は居たのかい!!あーあーどいつもこいつも!発情しおってから!」
「ちょ、マヒ普通に恥ずい、黙って」
「じゃ真昼に彼女が出来ますように部は?」
「やめてそんな優しさ!母ちゃん泣いちゃう!切ない!」
「つかぜってえ許可おりん」
「あっ、社交クラブは。何人かで集まって親睦を深めて社会性協調性を深めると言う名目の合コン部」
「それいいねえ!ミツ!」
「闇の名を真昼くん彼女計画部略して寝屋川キングダム」
略せてねー!でもいい!素敵な案だから!で、顧問がレイコセンセイならなおいい!嘘ごめんそれは贅沢すぎる!
そこらの女子高生よりもキャッキャキャッキャ盛り上がった俺らが次の日、申請書持って職員室行ったらフッツーにレイコセンセイに却下されたのはまた次のお話。オメーラ合コンしてーだけだろっつって冷めた目で一蹴されたのもまた次のお話。
俺らのくだらなくも素晴らしい学園生活は、こうして幕を開けた。なんて幕開けだよ。俺レイコセンセイに発情しかしてない。
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