高飛車女

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俺は炎剣人、一応この物語の主人公らしい。 そして今、俺は学園へと続く一本の坂道を全力疾走している。 ……何故かって? そりゃ 「遅刻しそうだからさ~!」 ガラッ 俺は走ってきた勢いそのままに教室のドアを開けた。 「遅れました!!」 クラス全員の白い目が俺に突き刺さる。(めちゃくちゃ美人の女子と、一人笑いを堪えている男を除いて。) 男の名前は元木慶吾、入学式の日に話しかけられて友達になった。性格は人見知りしなくて気さくなお調子者って所だ。 女子の名前は、榎本かりん、偉い所のお嬢様らしい、噂では入学してまだ日も浅いのに、交際を申し込んだ男子はけっこういるみたいだ。 全部断ったって聞いたけどな。 性格は、超が付くほど高飛車でわがまま、黙ってれば誰もが憧れるほど美人なんだが、性格がアレじゃ、俺は関わりたくないな。 「まぁいいから、さっさと座れ」 担任の藤村先生に言われて席に着く。 「え~、入学式の日に話した通り、お前らは入学してから3年間このメンバーで授業を受ける事になる訳だが、今は仮の寮に住んでもらってるが、これからは二人一組のパートナーと一緒に暮らしてもらう。今日はそのパートナーを――」 「決めるんですか?」 慶吾が尋ねる。 「もう決めてきた」 どうやら、俺達に決定権は無いらしい…。
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