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カイが猫の時は…もう事故に遭わないようにと、あんまり部屋から出さないようにしてたけど。
…人間になったカイを閉じ込めておくことはあたしには不可能で。
「カイ…?」
がらんとした部屋は、あたしの声を吸収して、また何事もなかったように静まり返る。
──ガッコに行っていた今日も、急いで帰って来たのに…やっぱりカイは何処にも居なかった。
あたしを襲うのは、喪失感。
泣きたくなる程の、絶望感。
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