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ドクッドクンッ
溢れ出す血は月を真っ赤に染め始めていた。
「は…ッ、ぁ……
ぅ……」
幸い急所は外れていたが、肩を深く裂かれていた。
「アァ……ハジメテノニオイ……
トテモ…ウマソウ……」
「い…やぁ…っ
誰……か……」
出血のせいで次第に薄れていく意識。
(…死にたく…ない…)
ざっ
ふと何処からか聞こえた足音。
しかしその音を耳にする前に、月の意識は途絶えていた。
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