もう一つの始まり

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「終わった~」 指を組みながら腕を前に伸ばし、あくびをする。 「一緒にたべよぉ~啓希っ♪」 お昼のチャイムとほぼ同時に、背の低い男の子が啓希の後ろから肩を叩く。 「恭弥、お前背小さいから前に来ないと目線が会わない」 「啓希がデカ過ぎるんだよ~」 「恭弥が小さ過ぎるんだ」 恭弥は、え~と言いながら手を繋いで来た。 恭弥は小学生の頃イジメられていた イジメっ子達に無理矢理トイレに連れて行かれそうになった時、俺が恭弥を助けた。 それがキッカケで俺と恭弥は友達になったんだ。 手を繋ぐのは恭弥の不安の現れ 通学中にイジメっ子達を見ると絶対手を繋いで離さない。 プライベートでも自転車の時以外は手を繋ぐ為、よく兄弟と間違われる。 えっ?理由か、それは上の会話で言った背の高さ 俺は170cm 恭弥は142cmその差なんと28cm。 あっ、歳忘れてた。 俺と恭弥は、中1で13歳。 歳を考えるとやっぱ俺はデカ過ぎて恭弥は小さ過ぎるんだ。
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