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翌朝、約束の時間に迎えに来た蓮と一緒に美術館へ向かう車内で、彼と他愛もない話をしながらも、里沙の心は落ち着かなかった。
すごい緊張する。。。
髪型、変じゃないよね?服も、メイクも…
朝、何度も確認したから大丈夫なはず。
今日は、蓮に今までで一番可愛いって思って貰えるように、準備頑張ったもん。
勇気出して、頑張れ私っ!!
「…さ、里沙?」
「あっ、ごめん!なぁに?」
自問自答に夢中になっていて、蓮が何度も呼んでいたことに気が付かなかった里沙は、慌てて彼に視線を向ける。
「大丈夫?どこか、体調悪かったりする?」
「大丈夫!ちょっとボーッとしてただけ。ごめんね」
心配そうに声をかけてくれる蓮に笑顔で答えた里沙に、安心したように彼も笑顔を返した。
いけない。落ち着かなきゃ。
蓮に、変に思われちゃう…
蓮に気付かれないように深呼吸をして、里沙は再び彼と他愛もない話を始めた。
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