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「綾君のご家族はパーティーに来られるの?」
「父さんと母さんが仕事の都合付けるって言ってたから、多分皆で来ると思う」
「そうなんだ!優君たちに会うの久しぶりだから楽しみだな」
綾南学園のクリスマスパーティーは、家族の参加は毎年自由となっている。
そのため、膨大な人数になっても構わないよう、毎年有名ホテルの大ホールを貸し切って行われる。
最近綾人の弟たちと顔を合わせる機会のなかった里沙は、先程よりさらにテンションを上げて喜んだ。
「里沙と蓮さんのご家族も、みなさんいらっしゃるんですか?」
「うん。俺の家族もすごく楽しみにしているよ」
「私の家族も!緋翠(ひすい)なんて、毎晩あと何日か数えてるのよ」
蓮に続いて、里沙も満面の笑みで楽しそうに答えた。
「あ、里沙時間!早く戻らないと!
じゃあ綾人君、プリントよろしくね」
「本当だ!綾君、またね!」
仲良く高等部の校舎に戻っていく2人の後ろ姿をしばらく見つめた後、綾人も自分のクラスへ向かい歩き始めた。
ひとつの疑問を心に残したまま…
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