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「学校のクリスマスパーティーにはやっぱり来られないけれど、お正月にはまた本家に戻ってくるから、ぜひ会いに来てね」
「あぁ。楽しみにしてるよ」
穏やかな声で綾人がそう答えると、再び嬉しそうに頷く様子が伝わってくる。
「緋翠もね、綾君に会うのすごく楽しみにしてるんだよ」
「緋翠には時々会ってるだろう」
「フフッ。緋翠、綾君のことが本当に大好きなんだもの」
そう言った里沙はとても楽しそうで、姉弟揃ってクリスマスを待ち遠しく思っていることがよくわかった。
「まぁ俺も緋翠は好きだけど…そんなに懐いてもらえるようなこと、してないけどな」
少し照れくさそうにそう言った綾人に、里沙はクスクスと笑みを零す。
「ちゃんと理由もあるのよ?私からは何も言えないけど」
「何だよ?」
「私からは言えないよ。緋翠に叱られちゃうもの」
そう言う声はとても楽しそうで、電話越しにもいつもの明るい笑顔が綾人に伝わってくる。
「じゃあ、そろそろ寝るからまたね」
「あぁ。おやすみ」
「電話ありがとう。おやすみ」
その言葉を最後に切れた電話を机の上に置き、綾人は昼間預かったパーティーの資料に視線を落とした。
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