片想い

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部活中、里沙たちは読書の合間に皆でおしゃべりをしながらおやつを食べ、楽しい時間を過ごしていた。 空が茜色に代わり始めた頃、今日の部活は終了となり全員片付けを始める。 「じゃあ私ももう帰るので、後お願いしますね」 「はい!雅先輩さようなら」 「先輩、お気をつけて」 「ありがとう。さようなら」 まだ荷物を片付けている里沙と蓮に声をかけて部室を後にした雅に笑顔で答えると、2人は大きく伸びをした。 「よし。里沙、帰るよ」 「うん!」 一緒に帰るといっても門まで迎えが来ているため、蓮と里沙はいつもそこまで一緒に向かう。 この日も同じように、2人は迎えの車まで歩いていた。 「里沙っ!」 同じ敷地内にある中等部の方から聞こえた声に振り向いた里沙の瞳に、2つ下の幼なじみが歩いて来るのが映る。 「綾君!」 里沙が笑顔で答えると、綾人は2人の前で立ち止まった。 「蓮さん、こんにちは」 「こんにちは。綾人君も今帰り?」 「はい」 「じゃあ、綾君も一緒に車まで行こう」 3人はそれぞれ笑顔で言うと、再び車へ向かって歩き始めた。 .
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