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生徒会の仕事を終えた蓮と里沙は、綾人や友人たちと別れ、2人で学校の中庭にあるクリスマスツリーを見に来た。
2人の予想に反し、そこには数組のカップルしかおらず静かな時間が流れている。
蓮と里沙は空いているベンチに座り、ツリーを見上げた。
「綺麗だね」
「うんっ!もっと生徒がいっぱい見に来てると思ってたけど、あんまりいないね」
「みんな家族とパーティーに出席して、一緒に帰ったからね」
「あーそっか。そう言えば、私も去年は家族とそのまま帰ったなぁ。。。」
蓮の言葉に手を合わせながら納得した里沙に、彼は優しい笑顔を向ける。
「蓮、これ…」
里沙は、バッグから青色の包装紙に金色のリボンが巻かれた箱を取り出し、蓮に差し出した。
「クリスマスプレゼント?」
「うん。初めてのプレゼントだから、何あげれば良いのかわからなくてすごく悩んだんだけど…」
「ありがとう。開けていい?」
嬉しそうに微笑んでそう言った蓮に、里沙は小さく頷く。
手早くリボンを解き、丁寧に包装紙を外して箱の蓋を開いた蓮は、中身を見て目を見開いた。
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