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ある日、会社に私宛の電話が入った。
従業員何百人という大きな会社の派遣社員だった私。
普通なら、そんな立場の私に電話が来るはずもない。
事務の人も不思議そうに私を見つめる。
「もしもし。」
「○○さんですか?」
「はい。」
「私、△△会社の者ですけど今月のご返済がされてないのですが」
私は父に本気で怒りを感じた。
「俺らが返すから」
って言ってたのに何で!?
約束が違うじゃん!
「すいません。仕事終わってから返しに行きます」
「分かりました。お待ちしております」
それから終業時間までの間、私の胸の奥は煮えくり返っていた。
噂を聞いたのか休憩時間で周りの人が私を見ているようだった。
居づらくて休憩所から逃げるように去った。
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