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両親は自宅とは離れた場所で父が営む小さな店を二人で切り盛りしていた。
まだ小学生だった私と弟は祖父が仕事を終え店に迎えに来るのを父の車の中で待っていた。
祖父が迎えに来るのは、だいたい夕方の6時。
遅い時には夜の9時過ぎ…なんて事も多々あった。
そんな日は店の看板の光で宿題を車の中でやっていた。
まともに夕飯も貰えず店の周りを通る大人達には白い目で見られていた。
時には車の中を覗き込まれたり…。
それが嫌で眠くもないのに両親が与えた布団の中に潜り込んで息を潜めていた。
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