1083人が本棚に入れています
本棚に追加
当然、喧嘩をして実家のアパートに帰った事もある。
大好きな祖父の身体も心配だったから、しょっちゅうアパートに帰っていた。
でも、一つ気がかりだったのが、まともな職にも就かずフラフラしている弟の事。
弟のだらしなさにも腹が立っていたが“姉心”とでもいうのだろうか。
ハタチを越えた大の大人の男が祖父と同じ部屋というのが、可哀想に思えた。
いくら家に金を入れて無いとはいえ、私がいない時くらいは私の部屋を貸してあげよう。
姉として出来る最大限の優しさだった。
でもこの優しさを弟は見事に裏切るのである。
最初のコメントを投稿しよう!