祖父の最期

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ある日、父から電話が来た。 「爺さん、余命半年らしい」 祖父は痴呆が進み一回家を出ると一人で家に帰れなくなっていた。 その日も祖父は迷子になり側溝に落ち救急車で運ばれていた。 医者からの説明は 「頭を少し打っていますが大丈夫です。痴呆の方がだいぶ進んでいますね。多分毎日飲んでいた睡眠薬のせいでしょう。それと末期の肺癌になっています。本人の生命力次第ですが余命半年位でしょう」 大好きな祖父が余命半年…。 耳を疑いたくなる程ショックだった。 それ以上に弟と女のせいで睡眠薬を毎日飲み痴呆が進んでいたという事実を聞かされ心底腹が立った。 女さえいなければ、こんなに早く祖父がボケる事もなかったのに。 悔しい…!! 悔しい…!! この怒りは何処に向ければいいの?
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