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「一体いつまでこんな不毛な戦いを続ければいいんだ?」
少年『風見健一』(かざみけんいち)は隣を歩く男『月影陽』(つきかげよう)に聞いた。
「全ての元凶が消えるまで…だ。」
陽は静かに言った。
「元凶…か。」
健一達は神の命により、天界各地で起きている奇妙な事件について調べていた。
「しっかし死体を操るとは…、何を考えているんだろうな。」
そう、その事件とは死んだはずのもの達が動きだすというものなのだが、中には人を襲うものもいたために神直々に二人に元凶の捜索を命じたのだった。
「何を考えているか解ったら捜索も楽なのだろうな。」
溜め息と共に陽が呟く、と二人の目の前の地面がもこもこと奇妙に盛り上がる。
「ちっ、またか!光幻刀(こうげんとう)!」
苛立たしげに舌打ちをした健一が手を広げ、体の前に突き出す、するとその手に刀が浮び上がる。
「らぁぁー!」
叫びながら次々と死体を切り倒していく健一、その後ろでは陽が拳銃を使い、健一の援護をしていた。
「もう少し冷静に戦ったらどうだ。」
陽の言葉に戦いを終えた健一は、「うるせぇよ。」とだけ応え、再び歩きだした。
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