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職員室を出た真吾の顔はどこか暗かった。
敦の顔はそれとは対象的だった。
「案外楽だったなぁ」
敦のその言葉に真吾は呆れる事しかできなかった。
「敦、おかしいと思わないか?」
「何が?」
敦は顔をしかめながら言う。
「いや 何でも無い」
敦の予想外の返答に真吾はそう言うしかなかった。
「何がおかしいんだよ?」
これ以上敦に言っても無駄だ、真吾はそう思い話をずらす。
「何でも無いって。それより敦、金あるのか?」
敦はニヤリと笑う。
「何だ 貸してほしいのか?」
どこまでも頭の悪い奴だなぁ・・・
真吾は内心そう思ったが口にはださなかった。
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