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・・・ ・・・
二人の間に沈黙が続く。
キーンコーン カーンコーン
二人の沈黙を破ったのは五時間目を告げるチャイムだった。
「やっべー」
真吾は急いで教室に戻ろうとする。
んっ?
敦の異変に真吾は気付いた。
敦はチャイムが鳴っているのにもかかわらず全く動こうとしない。
そんな敦に真吾は声をかけた。
「敦、それと授業は別だ。放課後ゆっくり考えようぜ」
真吾の優しい呼びかけに敦は元気にそうだなと頷き、真吾と一緒に教室に向かって走りだした。
敦は元気に返事したが、表情は妙に暗かったのが真吾の頭から離れなかった。
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