~第二章~

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敦の重い口が開いたのは五分ぐらい経った後だった。 独り言のような小さな声で呟くのを真吾は聞き逃さなかった。 「サボろう……」 敦のその言葉に真吾はとくに驚きもしない。 敦はこれまでにも結構授業をサボっていたからだ。 でも……こんな形でサボろうとするのは始めてだった。 「真吾、一緒にサボらないか?」 敦は次はしっかりとした声で真吾に聞く。 真吾の脳裏にいろんな考えが浮かぶ。 正直に言うとサボりたい……。 でも真吾は今まで一度も授業をサボった事がなかった。
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