第三章:消失の20日間

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 「ただいま」俺は家に帰ると誰も居なくてもそう言うようにしている。 靴を脱いで自分の部屋に行こうとしたときに、リビングで電話をしている母がみえた。 「…かと………今回は……あなた…………難し………かも知れ…けど……分かった……は…お願い……でも………」 聞き取り辛かったが父と話していると見た俺はそのまま自分の部屋に向かった。  バタン 部屋のドアを閉めてベッドに腰を降ろすとさっき母が電話で話していた声が頭の中を木霊した。 同時に頭が痛くなって吐き気がした。 なんだろう、この、感じ……。 ~♪。+♪゜+。♪~ 携帯がなる。 幸哉からのメールだ。 『今から来たら余裕で間に合うから!! ご馳走用意してあるし早く来いよ!』 内容はそう書いてあった。 余裕で間に合うと言いつつ早く来いってなんか可笑しい。 俺は「分かった今すぐいく!」と短く返信して1階へ降りた。
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