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駅前まで来ると幸哉の家はもうすぐそこだ。
ふと見ると広場の中心に紗香が立っていた。
「待っててくれたのか?」
「うん、ちょっと待ちきれなくて♪」
「なんだそりゃ」
そのまま俺と紗香は幸哉の家に向かって歩き始めた。
「なぁ、俺が居なかった間のことなんだけどさ……」
「何? 誰からも聞いてないの?」
「ああ。まぁ」
なんか聞く気になれなかったんだよな……。
「そりゃみんな心配したよー。20日も居なくなってたんだから。」
そう言うと紗香は本当に大変だったという顔をしてみせた。
「20日?! 俺そんなに居なかったのか……」
「そうだよ! 20日前何があったか、あの…嫌じゃなかったら教えてくれる?」
紗香はそう言い終えるとうつ向いて黙ってしまった。
「いや、悪い。それが全く覚えてないんだ……」
覚えてないと答えたが、なんだか思い出したくないという気持ちもあった。
そんな話をしながら歩いているうちに幸哉の家の前まで来ていた。
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