第四章:収縮するセカイ

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 「おぉい!!」 不良の1人は粗っぽい声でそう怒鳴ると、直後に紗香の顔面にフックを食らわした。 見た目にも大柄で体格も筋肉質、2・3歳年上に見えた。 「ッ!」 紗香は声にならない声を残し、その場で倒れた。 更にこのいきなりの出来事に腰を抜かし立てなくなってしまった。 それからバットを持った細長いやつが出てきて今の状況になったのだった。  手を離すとバットを振るった男はその場に崩れ落ちた。 俺はいつからこんな力を持っていた? 「「凜!」くん!」 !!? バチンッ 落雷かと思う程の眩しい閃光が一瞬の間、弾けた。 気がそれた隙を突いてナイフを持ったスキンヘッドが俺の懐に飛び込んだのだった。 ナイフは俺の右肘の内側に刺さり……閃光と共にそいつが倒れた。
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