第一章:新しい懐かしさ

3/5
前へ
/29ページ
次へ
 学校から出た所は雑木林だった。有るのか無いのかよくわからない路を辿って歩くうちに国道に出た。 適当にそこで右折して歩いていたら街に着いた。俺は腹が減っていたが何も持っていなかった為、飲食は我慢した。 暫くそうやって歩いていたら1人の警官が話しかけてきた。 「ちょっと失礼。きみ、学校は?」 「わかりません」 俺は正直に答えた。 警官は少し変な顔をしてこう続けた。 「じゃあ名前は?」 「わかりません」  「分かった分かった、じゃあちょっとこっち来てもらえるかな?」と言って警官は俺を交番まで連れて行った。 気付けばもう昼過ぎになっていた。
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加