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バババババ… ブロロロンッッ 『ったく… 7月に体育祭とかナメてんだろ』 競技には結構参加した方だと思う。 これならサボりとは言われないだろう。 『そろそろ髪染めするかな…』 今は少し赤の入った黒。 次は金髪にチャレンジしてみよ キキッ バイクを停めたのは3階建ての廃墟の裏。 ここには「仲間」が居る。 ギィィ 「あ!奈緒!」 「よっす!」 『よぉ』 廃墟の中には4人の女に8人の男。 皆今で言う「不良」仲間同士なのだ。 「奈緒 いるか?」 『お サンキュ』 カチカチッ  シュボッ 仲間から貰った煙草に火をつけ、吸出した。 「体育祭どうだった?」 『超暇だった。』 「でも参加しただけ偉い! 俺なんてさ―」 他愛も無い話をして時間を潰した。 そして5時 あたしは立ち上がった。 『ワリ。あたし帰るわ。』 「あ じゃあ俺も帰る」 『着いてこなくていいよ聖』 聖 あたしの幼馴染み。 入学式でタイマン張ったことであたし達は有名になった。 聖は空手をやっていたから、喧嘩は強い。 聖「歩きで来たから乗せて♪」 『やだね 歩いて帰れ』 聖「え~…    くすん…」 キモいんだよ男のくせに ガラッ  ブロロロンッ バイクの中からヘルメットを二つ出して、一つは後ろに置いた。 ブロロロ… ビッビッ!! 『聖!早くしなよ!』 聖「いいの!?」 『早く乗れ。』   途端に輝いた奴の瞳。 変に懐かれても困るんだけど…
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