きっかけは唐突に

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事の始まりは3時間前にさかのぼる。 少年は村長の家を訪ねていた。 「よく来たのう、ティト」 「なんですか、用事って」 ニッコリと笑顔で出迎える村長に対して、少年――ティトは面倒くさそうに言った。 「お主に頼み事がある。春の巡礼の旅に出てほしいのじゃ」 「春の巡礼!?」 驚くティトを前に、村長は説明を始めた。
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