ー友ー

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「そろそろ中に入れよ」 冬矢がやってきた 「何だよ、せっかくのラブ×2タイムを」 「そりゃ、悪かったな」 冬矢が笑う 「翔、どうかしたのか?」 『ん、何でもない』 「和海が寂しがってるぞ」 『わかった…彩月、行こう』 「ああ、すぐに行くよ」 『じゃ、先に行くね』 冬矢と彩月を庭に残し、部屋の中に入る 「彩月…お前…なんて目してるんだ」 「ん?」 「まさか…本気なのか?」 嘘だろ… 「本気だと言ったら?弟の為に、諦めさせる?」 「彩月…何で翔なんだ」 「人を好きになるのに、理由が必要?」 「しかし…翔は」 「知ってるよ」 「だったら尚更…」 「不思議なんだよね…もう恋なんてしないと決めていたのに」 「彩月…」 「堪らなく翔が気になるんだよ…泣きたいくらいにね」 「お前…」 「大丈夫だよ、無理矢理奪いとったりはしない…」 「しかし…」 「行くぞ」 彩月は歩き出した 「どうして翔なんだよ」 何度も繰り返す 「翔は…やめてくれよ」 何度も呟く 翔だけは…やめてくれ…
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