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『いい天気だな~』
「ああ」
二人で芝生に寝転がりながら、手をかざし空を見る
すぐ隣には、彩月がいて、手が何度もぶつかる
「翔…」
『ん?』
「銀月、いいのか?」
突然、彩月が言った
『うん…何となく話しにくいし』
「ふぅ~ん」
『何だよ』
いきなり、体を起こして、上から俺を見た
だから、近いって!
『な、何だよ』
「何で話しにくいか、教えてあげようか?」
『えっ?』
何でって…
「それはね…」
『う、うん』
顔を近付け、耳元で囁いた
「お前は、俺の事が気になるからだよ」
『えっ?』
「そうだろ?俺に対してなんの興味もなかったら、銀月と話しにくいなんて事ないわけだし」
『あっ…』
「俺が気になるから、銀月に罪悪感があるみたいで、話せないんじゃないのかな?」
確かに…
彩月の言う事は当たってるかも
何とも思っていなければ、和海に対しての罪悪感なんてないんだから
「だろ?」
『なのかな…』
「おかしいな…」
『ん?』
「俺のキスで落ちなかった奴はいないのに」
彩月は意地悪そうな顔をして笑う
『落ちるかよっ!』
「じゃ、もう一度?」
『しないから!』
彩月は笑っていた
おかしい
何だ何だ?
すっかり、彩月のペースに巻き込まれてる
「デッコピン!」
『いっっ!』
「何考えてんだよ」
『別に…』
ジンジンするおでこを撫でながら言った
『てか、いたいしっ!』
「クスッ」
あっ…
また、彩月に引き込まれてるみたい
このままだと
まずいよ
和海……
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