ー彩ー

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『和海遅いなぁ』 さっきまで居たはずなのに… 本はそのまま置いてある 『ん~』 「翔、どうした?」 胡月がやってきた 『あっ、和海知らない?』 「……さぁ」 『そっか…』 「どうかしたのか?」 『ん?たいした事じゃないけど、前にプラネタリウムに行く約束しててさ、ずっと行けなかったから、今夜あたりどうかなって』 「プラネタリウム?」 『うんうん…前に行こうとしたら夜魅が来て…』 「ああ…あの日か」 『うん、今日は和海家にいるみたいだし』 「そうか」 「翔…」 『ん?』 「銀月の事…好きか?」 どうしたんだろ? 胡月がそんな事聞いてくるなんて珍しいな 『あったり前だろ!』 「そうか」 『うん…何で?』 「いや、ただ聞いてみただけだ」 『やだなぁ~もう…照れちゃう』 いきなり聞かれるのは、やっぱり恥ずかしい 「銀月…見つけたら教えるよ」 『うん』 変な胡月… 「翔」 今度は紅月だ 『ねぇ…和海…知らないよね?』 「さっきまで居たけどな」 『そっか、買い物かな』 「翔、彩月とは仲良くやれそうか?」 『勿論だよ』 「そうか」 『うん、だって仲間だし、和海の親友だろ?』 「そうだな」 『うん』 「これからも仲良くしろよ」 『わかってるよ』 それだけ言い残して、またどこかへ行ってしまった なんなんだ? 胡月にしても紅月にしても… 変なの… 和海どこ行っちゃったんだ? 彩月と仲良くしてたから、怒ったのかな? やっぱり、キスした事、言うべきだよね このままじゃ、いけないような気がする 確かに彩月の言う事は当たってるかも知れないけど、俺はやっぱり和海が好きなんだ 和海じゃないと 駄目なんだ…
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