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やれやれ… どうやら長くてくだらない校長の話が終わったらしい。僕は少しホッとした。
「では次に、先生から。何か連絡のある先生方はいらっしゃいますか?」
辺りが静まりかえった。
「いないようなので、これで春間夏鈍中学校始業式を閉会します。」
「気を付け! 礼!」
「ありがとうございましたー」
ザワザワザワ ザワザワザワ ザワザワザワ
号令を掛けた途端皆がまた喋りだした。なぜそんなに話すのだろう?僕には分からない…
すると隣に座っていた女子が急に、「ねぇ?どうしてそんなに悲しそうな顔してるの?お葬式でもあったの?」と聞いてきた。彼女の名前はたしか… 小倉沙希クラスの中でもトップクラスの可愛さを誇る女子であり、男子の中では憧れの存在である。
その彼女が…僕に話し掛けている…これは…どんな風の吹き回しだろう?初日からこんなにも嬉しい事があるとは!
「ねぇ?どうしたの?」彼女が僕の顔を覗き込む、
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