6人が本棚に入れています
本棚に追加
2,3分後、先生が入ってきた。
「はい。では号令をお願いします。」
きをつけー れー
おねがいしまーす
帰り学活の始まりだ。僕にとってこんなにも暇な時間は無い… 早く家に帰りたいのが僕の本心だ。
「えーと、じゃあまずは始業式ごくろうさん。皆ちゃんと時間どうり到着したみたいだったな。初日から遅れたらどうしましょうか?と先生達の間で話し合ってたんだが、遅れて来たら放課後に残して掃除でもって言ってたんだが。ちょっと残念だったなぁー休みの間溜まったゴミをキレイにしてもらいたかったんだが…」うわぁー アブねぇー 危うくそうなる所だったよ… 少しでも早く帰りたいのに…そんな事されたらたまんないよ…
「では、私からは以上ですので、ちょっと早いが終わりにしましょう。はい号令ー」
きをつけー れー
ありがとうございましたー
号令が掛かった瞬間また辺りは騒音に包まれた。僕はカバンを持って一番に教室を出た。
昇降口でスニーカーに履き替えると、強歩で帰路についた。僕の両親は小さい頃交通事故で死んでしまっているので、今は親戚のおじさんの家に居候している。おじさんの家は学校から約20分程度で、家の近くには人気の無い広場がある。
最初のコメントを投稿しよう!