第壱話 始まりのチャイム

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しかし、彼の手は止まらずどんどん近づいて来る「もうダメだ…僕の人生はここで終わるのか…」と思いながら僕は目をギュッと閉じた。 目を閉じた次の瞬間。 ズシャーーーーー! という音と共にパンッと何かがはじけるような音がした。 僕は恐る恐る目を開けた。そこには桜井さんが日本刀を持って立っていた。 「あなた…どうしてここに…」彼女は静かに言った。 「い…いやー 家がすぐそこだから、通り掛かったんだよ。」僕の声は少し震えていた。無理も無い、さっきまで生と死の綱渡りをしていたのだから… 「ここから早く離れて…」 「えっ?」 「いいから…早く…」  「あ…あぁ…」
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