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一度も噛む事無く、その声は自信と熱意に彩られ、観衆も思わずその言葉に聞き入っていた。
「その言葉、しかとこのゲンが承った。……して……フェイトは何処じゃ?」
その時、キヌアの言葉から静まり返っていた神殿に、沈黙を打ち破るような豪快な音が響き渡った。驚いた人々の視線は祭壇から後ろの扉へと集中する。
「ここに居りますゲン師範!!はぁっはぁっはぁっ」
するとそこには、膝に手をついて下を向き、両肩で息をする一人の少年が居た。
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