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「暑い………」
今日も太陽が容赦なく照りつける。
小学4年の夏、友達の町田 俊明(まちだとしあき)
につれられて、辻岡市のはずれにある野球場に来ていた。
俊明と仲がよかった俺は、俊明の「野球を見にいこーぜ」という、突発的な発想で連れて来られた。
それまで野球なんてどういうものかも知らなかった。
スポーツなんてめんどくさい。
少しみたら帰ろう。
そう思っていた…。
”カーン””
軟式ボールを跳ね返すバットの音。
”パシッ”
革のグローブが、すがすがしい音をたてる。
急に胸の奥から、何かが湧き出てくる。
なんだろうかこの緊張感。
気付けば俺はネットに手をかけ、ずっと見ていた。
打つ、投げる、捕る、そして走る。
体全体を巧に使うこのスポーツ。
俺は完全に野球というスポーツの魅力にひかれていった。
今までスポーツに興味はなかったが、あらためて言える。
俺は、野球を”やりたい”と。
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