プロローグ

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「おはよう!」 店の更衣室に駆け込み まずタイムカードを押す ふぅー どうやら間に合った! 「おあよ~姫ッチ今日遅いじゃん」 くわえ煙草で話し掛けてくる このでかい頭をした 派手なギャルはさや ここで知り合い 仲良くなった アタシの唯一の女の親友さやだ あまり人付き合いが好きではないアタシにとって 本当の友達と言えるのは このさやと 後は 皇(みこと)ぐらいだ… あ! そうだ 朝見た置き手紙で 皇から 「桃カンが食いてー買ってきて」 とあったんだ 危ない…忘れるとこだった… 「会社で残業押しつけられてさーまいったよ(笑)」 帰りのコンビニに桃の缶詰めあるかなーと考えながら さやに答える 「まぁーったく(笑)姫ッチは人良すぎんだよー! んなもん 用事あんだから無理!っていやぁいーのに♪」 あきれ顔で言うさやに 「人がいいんじゃなくて 断って気まずくなんのが面倒なだけだよ(笑)」 言いながら 着替える 習慣で さやに 二の腕の内側を見られないように気を付けながら…
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