眠り

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しばらくお互い黙っていた… カチカチカチ… 壁の時計が時を刻む音がやけに大きく耳を打つ … 沈黙に耐えられなくて顔を上げたのと同時に彰がさっと立ち上がり 「さ!じゃあカボチャの馬車で お送りしましょう姫君!」 明るく言って手を差し伸べる彼を情けない顔で見上げる 「ごめんなさい…」 言いながら彼の手をとり緩慢な動作で立ち上がる 「いーよ…でも… いつか本当の理由教えろよな…シンデレラちゃん(笑)」 あ…! やっぱり… でも… そう彰なら… いつか話せるかもしれない… 今までの男達とは明らかに違う彼ならば… 皇に相談してみよう 決心したアタシは黙って 彰の目を見て大きく頷いた…
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