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夕暮れの中
少女と女が歩いている
女はまだ幼い少女の手を引くわけでもなく
スタスタと歩く
少女はなんとか女に追い付こうと懸命に
細い足を動かすが
慌てるあまり足をもつらせ
転ぶ
不幸にもそこは前日の雨で
できた水溜まり…
バシャンという音に女は振り返り
少女の元へ
スカートを泥はねに汚した幼い姿を見ると
女の形相が変わる
少女は条件反射で小さな手で頭を守り身を竦める
「この…この馬鹿!!」
叫んで女が手を振り上げた時
どこからか声がする
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