眠り

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カラオケ屋を出て 駐車場まで歩きながら 彰はつないだ手を振って [飯食いに行こうぜ〰歌うと腹減るんだよねー(笑) 姫何食いたい?!] …先程のキスの衝撃から すっかり口数が少なくなっているアタシは小さく 「なんでもいー…」 と答える それを聞いた彼はふと 立ち止まりアタシの顔を覗き込み やや気懸かりな声音で聞いてくる 「姫?… どーした?…」 アタシはハッと顔をあげ 「ん?…あ…ごめん(笑)なんでもないよ…なんでもない!」 いきなりのキスの動揺を引きずってるとは言えなかった なんか恥ずかしくて… 彰がなんでもないような調子でいるのに… こちらばかりがあたふたしていると思われるのも情けなかった でも… あんなキス初めてだった… 彰はただふざけただけなのかもしれないが アタシにとっては心臓止まるかと思うくらいの衝撃だったのだ…
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