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なぜ、私が必要とされたのか。
それなのに、なぜ本社の教室に入れてもらえないのか。
詳しい理由なんて分からないし探りたくもないが、この小さな城で私がやる事は1つだけ。
ピアノを弾きたいと教室を訪れる生徒に、少しでも多くピアノに触れてもらい、技術や思い出を身につけてもらう。
選ばれなかった同期生たちには悪いけど、私はここで踏ん張って、今度こそ自分の足で生きていかせてもらおうと思っている。
「今日も頑張ろう」
そう呟いた私は近所のコンビニに走り、夜のレッスンに備えて早めの夕食を買うのだった。
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